男性にも存在する<35歳の壁>

不妊治療において、女性には<35歳の壁>というものが存在します。
35歳を過ぎると妊娠率が大幅に減少するのでそう言われます。

実は男性にも<35歳の壁>は存在します。

“男性の年齢と不妊症”では以下の4つの研究結果を紹介しました。

  • 生殖補助医療の成績低下
  • 自然流産の確率上昇
  • 自閉症などの発症率上昇
  • 年下の男性のほうが妊娠率が高い

精子力低下の分岐年齢

では、精子自体は年齢とどのように関係があるのでしょうか?

以下の<精子力低下の分岐年齢>が、2013年にアメリカの生殖医学会で紹介されました。
これらの年齢を境に、数や量が減少したり悪化していきます。

  • 34歳…総精子数、総運動精子数、総前進運動精子数
  • 40歳…精子濃度や正常形態精子率
  • 43歳…精子運動率
  • 45歳…精液量や生存精子率

このように男性の精子力にも<35歳の壁>があるといえるのです。

女性だけでなく男性の晩婚化も進んでいます。
赤ちゃんを欲しいと思う年齢の高齢化が、不妊カップルの増加の大きな原因といえるでしょう。

これまではあまり研究されてこなかった男性と不妊症の関係。
「女性の年齢が若ければ赤ちゃんができる」とされてきましたが、この常識はもう通用しません。
これからは男性側の研究ももっと進めていく必要があるようです。

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