
せっかく妊娠しても、お腹の中で赤ちゃんが育たずに流産を繰り返す場合があります。
妊娠しても継続できない状態を『不育症』といいます。
不妊症の原因というわけではありませんが、不妊治療を受けるにあたって知っておきたいところです。
流産を何回繰り返すと『不育症』と定義するかはいまだに決まっていません。
しかし2回以上の流産を反復流産。
3回以上の流産を習慣流産と呼びます。
最近では不育症専門外来や専門医院も増えています。
初期流産の確率は10~15%もあるとされています。
残念なことですが、流産自体は比較的よくあることといわれます。

夫婦の染色体異常による流産
流産の原因の70%は、胎児の染色体異常によるものになります。
流産を繰り返している夫婦の染色体検査をすると。
夫婦ふたりとも、またはどちらかに『転座型』と呼ばれる染色体の異常が発見されることが多く見られます。
この染色体異常が胎児に遺伝して、流産を起こすと考えられています。
この転座型の染色体異常は、保因しているだけでは症状もなく、なんの問題もありません。
ただ、卵子や精子に『保因』か『正常』か『異常』という形で伝わります。
ここで『異常』が伝わった卵子や精子が受精卵になると流産してしまうのです。
出産年齢が高くなるにつれて、この染色体異常による流産率は上がります。
染色体異常による流産を防ぐ方法はありませんが、必ず『異常』が出るわけではありません。
何度か流産を繰り返しているうちに、無事に出産できる可能性はあります。
<2018年2月12日追記-染色体異常による流産でも予防できる可能性のある物質がみつかりました。詳しくは“不育症を予防するナイアシン”をタップして読んでみてくださいね>
他の主な流産の原因

染色体異常による流産は、現在のところ確立した治療法はありません。
しかしその他の原因では、適切な治療を受けることで次回の流産を防ぐことができるものもあります。
A.子宮の形態異常
子宮奇形や子宮筋腫が原因となっている場合があります。
子宮頸管無力症といって、子宮頸管がゆるいために流産が起こることもあります。
治療としては、問題が生じている場所や程度に応じて手術をします。
子宮頸管無力症は子宮頸管をしばる処置をおこないます。
B.ホルモンの異常
高プロラクチン血症や黄体機能不全、甲状腺機能低下症などのホルモンの異常があると、流産を起こしやすくなります。
この場合、それぞれの原因に応じて、ホルモンを補充したりお薬を使用します。
C.内科の病気
糖尿病、膠原病(こうげんびょう)、血液凝固障害などの内科的疾患によって、流産しやすくなっている場合があります。
まずは病院で内科的疾患の治療をおこないます。
D.感染症
クラミジアなどの性感染症や、肝炎などが流産の原因になることも。
夫婦ふたりで検査を受け、感染症の治療をしましょう。
E.免疫学的な原因
同種免疫異常や自己免疫異常があると、流産しやすくなることも。
薬で免疫反応を抑えたり、免疫反応で起こる症状を改善します。
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