病院によって方針や治療方法などは異なりますが、基本的な検査はほとんど同じです。
排卵しにくかったり、卵管に問題があったり、精液初見に問題があったり。
このうちのどれかひとつでも問題があれば、自然に妊娠することはとても難しいので、これらに問題がないかを基本的な検査で調べます。
みやもと鍼灸整骨院でも、以下の4つの検査を病院で受けることをおススメしています。
- 卵胞チェック(超音波検査)
- 子宮卵管造影検査
- ヒューナーテスト
- 精液検査
これら基本検査で、なんらかの異常が疑われる場合には精密検査へと進みます。
主な検査
① 超音波検査

エコー検査ともいいます。
卵巣や子宮の状態を調べたり、排卵日の予測ができます。
超音波は痛みや副作用も特になく、安全なので医療現場ではよく使われます。
超音波を身体に当てることで反響してくる信号をモニターに映し出し、身体の中の様子を観察することができます。
卵胞という卵子を入れる袋があります。
その卵胞は月経が終わったころから毎月1.5ミリずつ大きくなり、20ミリ前後になると破れます。
そして中から卵子が飛び出ます。
これが排卵です。
超音波検査で卵胞を観察することで、卵胞がどれだけ大きくなっているか分かります。
この大きさを測ることによって、排卵日の予測をたてることができるのです。
さらに尿中LH検査を組み合わせることで、排卵日をほぼ正確に予測できます。
※尿中LH検査については、ページ下部の“④ホルモン検査”でご紹介しています。
他にも子宮筋腫や子宮内膜ポリープ、多嚢胞性卵巣の有無、子宮の位置や大きさ、子宮内膜の厚さなどを調べることができます。
② 子宮卵管造影検査
卵管は通っているか、子宮の形に異常はないかなどをレントゲンを使って調べる検査になります。
子宮腔に細い管を入れて、薬剤を注入します。
薬剤はレントゲンで写るので、子宮から卵管を通ってお腹の中に流れる様子を観察できます。
もし卵管が詰まっているとその先の卵管は写らないので、詰まっている部分がわかります。
子宮腔の形や癒着の有無、卵管の太さや癒着の有無などを調べることもできます。
不妊原因を調べるうえでもっとも役立つ検査のひとつと言えるでしょう。
薬剤が卵管を通るときに卵管を広げる作用があります。
軽度の卵管の詰まりや癒着であれば、卵管の通りを良くしてくれます。
それによって妊娠しやすくなるという治療的な効果も期待できます。
ただ、薬剤によって子宮内圧を上昇させることもあり、痛みが出ることもあります。
それでも不妊治療のとても重要な検査であり、治療にも大きな効果が期待できるので、リラックスして検査を受けるようにしましょう。
③ ヒューナーテスト

排卵期に性交渉を行ったあと、子宮頸管から分泌される粘液の中にいる精子の状態を調べる検査です。
顕微鏡によって運動率の良い精子を確認します。
精液検査に問題がないのにこの検査の結果が悪い場合、2つの可能性を考えることができます。
- 頸管粘液の質が悪い場合
- 抗精子抗体がある場合
■これらの内容は“不妊の原因”をタップしてご確認ください。
ただ、このテストはたまたま結果が悪く出る場合もあります。
何回か受けてみて、一度でも良好な結果が出れば問題ありません。
④ ホルモン検査
血液や尿の中に含まれているホルモンを検査します。
妊娠にはさまざまなホルモンが関係します。
ホルモンに問題があると、排卵に障害が出てしまいます。
月経が数カ月に1回だったり、月経周期が不規則な女性は、排卵が起こりにくくなっていると考えられます。
それらは妊娠しにくい原因となるため、排卵障害が起こっている原因を調べる必要があります。
ホルモン検査をすれば、排卵が起こりにくい原因がわかります。
ただしホルモンは女性の生理周期に応じて、分泌量が増えるホルモンもあれば減るホルモンもあります。
したがって検査は何度か受ける必要があります。
そしてどのホルモンに問題があるかわかれば、投薬など効果的な治療が可能になるのです。
尿の中にあるLHというホルモンを調べることで、排卵日の予測をたてることができます。
排卵は、体内でLHが大量に放出されることで起こります。
排卵の前日に、おしっこの中にあるLHは急激に上昇します。
排卵日近くに毎日おしっこのLHを調べていると、陽性になる日が訪れます。
その次の日あたりが排卵日になることがわかります。
卵巣にどのくらいの卵子が残っているのかも、ホルモン検査で調べることができます。
抗ミュラー管ホルモン検査といいます。
閉経が近いかどうかもわかるため、体外受精などへのステップアップのタイミングを見るのにもとても有効です。
⑤ 男性検査

まずは精液検査が行われます。
3日以上禁欲してもらい、マスターベーションで採取した新鮮な精液を顕微鏡で観察します。
精液の色や量、精子の濃度、運動率や奇形率などを調べます。
精子濃度と精子の運動率が特に重視されます。
健康的な男性では、1ミリリットルの精液の中に6千万~1億個程度の精子数があります。
そのうちの約50~80%以上が元気に運動しています。
この元気に運動している精子の割合を運動率といいます。
精液1ミリリットル中の精子数が1500万個以下では『乏精子症』とされ、まったく精子がいない場合を『無精子症』と診断されます。
また、運動する精子が40%未満の場合を『精子無力症』が疑われます。
ただ、精子はストレスや睡眠不足、風邪などの体調不良の影響を受けます。
悪い結果が出た場合は、再検査してみるほうがいいでしょう。
それでも悪い結果が出た場合、もしくは視診や触診の結果次第で精巣生検を受ける必要があります。
精子を作り出す精巣がきちんと働いているかを検査するものです。
精巣の一部を採取して行われます。
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